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2ch/十二国記エロパロ/驍李

あの名文をまた読みたい人のための保管庫

スレッド:2chエロパロ?
作者:不明




 指に髪を絡め、巻きつけて少し、引っ張ってほどく。
 指先を髪の中に入れ、頭皮を探るように、ゆっくりと撫でた。
 驍宗はそうしながら、李斎の表情を観察した。
 居心地悪そうに、榻に座っている李斎は、驍宗が自分の顔を見ている事に気付くと、顔を反らした。その顔がいつになく、赤い。
 驍宗は、ぐいっと、李斎の肩を引き寄せ、抱き寄せた。身体を寄り添わせ、驍宗は李斎の髪を指で梳いた。
 肩や背中に流れるままの赤茶の髪が、驍宗の手によって、時折、跳ねるように踊る。
 李斎の顔は、驍宗の胸に埋められていたが、髪から見え隠れしている耳朶がほんのりと赤く染まっている。

 言葉もなく、ただ、髪を梳くひととき。
 それは、最近、見つけた驍宗のお気に入りの時間。






     ~了~











 音もなく、ゆっくりと伏せられた瞼にひとつ。
 そして、小さく震える睫毛を唇に感じながら離れ、もうひとつの瞼にも。
 頬に、額にと、驍宗は唇を落としていく。
 李斎の唇には触れない。
 いくつもの触れるだけの優しい口づけを落とし、驍宗は李斎の背に指を這わせた。
 李斎の髪が揺れ、驍宗は李斎が小さく身じろいだ事を知った。
 李斎の額が驍宗の肩口に押し付けられ、李斎は驍宗の背に腕を回した。
 驍宗は、李斎の髪を掻き揚げ、耳朶にかけ、耳を露にし、そっと唇を落とす。
 李斎は驍宗の衣をぎゅっと掴むと、背伸びして、驍宗の頬に唇を掠めるかのように口づけた。
 驍宗は小さく笑うと、李斎の顎を捉え、唇を合わせた。

 二人の唇は、次第に同じ熱を帯び、そして、名残惜しげに離れた。
 唇が離れると二人は顔を見合わせた。
 驍宗が笑うと、李斎は恥ずかしそうに小さく笑う。
 その微笑みには、一点の曇りがなかった。驍宗はその微笑みを見て、もう一度、李斎の唇に口づけた。今度は、重ねるだけの優しい口づけを。






     ~了~











 李斎の手が、何かを求めるかのように天井に向けて伸びた。
 しなやかな腕の先の指は、女の手らしくはなかった。
 ある程度の身分の女が必ずするような、爪先を磨いたり、染めたりという手入れは行っていない。それどころか、硬い指に、短く切りそろえている爪だった。
 驍宗は、その手を捕らえ、敷布に押し付けた。
 小さく溜め息を吐き、李斎は驍宗の指と自分の指を絡め合わせた。
 敷布の上で、二人の手が、居場所を求め合うかのように動く。
 驍宗が李斎の鎖骨に強く、唇を押し当てると、李斎は、息を飲み、切なげな吐息を漏らす。指に力が入り、所々に血が通っていないかのように白くなった。
 絡めた指の骨が軋み、小さな痛みを漏らす。
 だが、驍宗はその指を解かず、李斎のするがままに任せた。
 快楽に身を沈めておきながら、唇を噛み締め、耐えようとする李斎が唯一、反応を露にしている指が、知りたかった。

 絡めた指が、李斎の快楽の物差し。






     ~了~

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